2026.02.17

【ブログ】大切な愛犬・愛猫をがんにしない!ペットのがんリスクを下げる生活習慣とは?

例えば、愛犬・愛猫のからだを触って何か小さなしこりを見つけたとき。
「これがもし、がんだったらどうしよう」
その不安って、飼い主さんならきっと一度は胸をよぎりますよね。
私も愛猫ががんになったことがありますのでその不安なお気持ちがよく分かります。
ヘルシーアニマルズのサイトにも「愛犬(愛猫)のがん」について調べておられる中、たどり着いたお客様にご相談をいただくことも多いです。

実際に、愛犬・愛猫ががんになった飼い主さんからは
「最初は、ただちょっと元気がないだけだと思った」
「しこりに気づいたけど、年齢のせいだろうって様子を見てしまった」
そんな声をよく聞きます。
そして多くの方が、あとからこう言うんです。
「もっと早く気づいてあげたかった」って。

犬も猫も年齢を重ねるほど、がんのリスクは少しずつ上がっていきます。
でも、ここで大事なのは——
怖がることより、今日から予防のためにできることを積み上げることです。

この記事では、犬・猫に多いがんの種類と、
今日からできる予防の習慣をやさしく紹介します。
最近話題の「受動喫煙」の影響にもふれつつ、
毎日の健康管理のヒントとして、食生活にも少し触れていきます。

がんは「体質+環境+時間」で起こりやすくなる

がんは、ある日突然見つかるように見えて、実はじわじわ積み上がった体の負担が関係していることが多いと考えられています。

がんリスクに関わりやすい要素

  • 年齢(シニア期)
  • 犬種・体質(遺伝的な傾向)
  • 肥満(慢性炎症が続きやすい)
  • 口・皮膚・腸などの慢性炎症
  • 紫外線・化学物質・受動喫煙
  • ストレスや睡眠の質

ここで希望があるのは、体質や年齢は変えられなくても、環境や生活習慣は変えられるということ。
「できる範囲でOK」と考えて進めていきましょう。

🐶犬に多いがんって?

犬に多いがん TOP5(目安)

国や病院データ、犬種構成によって差はありますが、よく話題に上がる代表例です。

  1. リンパ腫(血液・リンパのがん)
  2. 肥満細胞腫(皮膚のしこり。見た目が“ただのイボ”っぽいことも)
  3. 血管肉腫(脾臓など。進行が早く急変することも)
  4. 骨肉腫(大型犬に多い傾向。足の痛みや腫れ)
  5. 悪性黒色腫(メラノーマ)(口の中など)

飼い主さんが気づきやすいサイン

  • しこりが大きくなる/硬い/形がいびつ
  • 食欲や元気が落ちる日が続く
  • 急に痩せた
  • 咳が続く、呼吸が荒い
  • 口のニオイ・よだれ・出血

😺猫に多いがんって?

猫は「がんの発生率は犬より少ないと言われることがある一方、悪性の割合が高い」と表現されることもあり、早めの気づきがとても大切です。

猫に多いがん TOP5(目安)

  1. リンパ腫(消化器型など)
  2. 口腔内扁平上皮がん(口臭、よだれ、食べづらさ)
  3. 乳腺腫瘍(乳がん)(猫は悪性が多いと言われる)
  4. 皮膚腫瘍(できもの、かさぶたが治らない等)
  5. 線維肉腫(しこりが大きくなるタイプ)

猫のサインは気づきにくいから余計にご注意

  • ごはんを前より食べなくなった
  • 口をくちゃくちゃする/片側で噛む
  • よだれが増えた
  • 毛づくろいが減る
  • トイレ回数や便の形が変わる

今日からできる!「ペットをがんにしない」生活提案10選

ここからが本題です。あまりお金をかけずに始められるものから挙げていきますね!


① 体重管理は、がん予防の“土台”

肥満は、体に慢性的な炎症を起こしやすく、さまざまな病気の下地になりがちです。
なぜ、体に炎症が起きると健康に悪いのか?ということは後ほど説明します。

今日からできること

  • ごはんを「目分量」から「計量」に
  • おやつは“量を決める”
  • 月1回でいいので体重測定
  • 写真で“体型”も残す

✅「減らす」より先に、まず“把握”でOK!
計量と月1体重だけでも、未来の健康に効いてきます。

【参考ブログ】忙しい人・ズボラさん必見!ペットの健康管理は「ルーティン」「仕組み化」でもう忘れない!


② 腸を整える=コンディションの底上げ

腸内環境が乱れると、便だけでなく食欲・皮膚・メンタルにも波及しやすいです。
がん対策としても、炎症を増やさない暮らしが基本なので、腸はしっかり守りたいところ。

今日からできること

  • フード変更は7〜10日かけてゆっくり
  • 便の状態を毎日チェック(硬さ・色・回数)
  • 食物繊維は急に増やさない

【参考ブログ】愛犬の健康はお腹から!「 腸内細菌の多様化」で健康度アップ!


③ “お口の中の炎症”を減らす

口臭や歯肉炎を「年だから仕方ない」と放置しがちですが、口の不調は生活の質を下げます。

今日からできること

  • 口周りを触られる練習
  • おやつ後にお水を飲ませる
  • 歯みがきが難しければ、定期検診で口腔チェックを習慣に

【参考ブログ】ズボラさんでもできる!世界一やさしい歯周病予防で愛犬・愛猫の寿命をのばそう!


④ 紫外線・熱ストレスは“ちょっと避ける”だけでOK

  • 夏の昼散歩を避ける(朝夕へ)
  • 窓辺で日向ぼっこする猫は、直射日光が強い日はカーテンで調整
  • 室内でも熱がこもる場所(窓際・ケージ上部)に注意

⑤ しこりチェックを「月1イベント」にする

皮膚のしこりは、早く気づける可能性があります。

簡単なやり方(1分でOK)

  • 首 → わき → お腹 → 足の付け根 → 背中
  • 猫は嫌がる子も多いので、なでる流れで“触れる範囲だけ”

📷 しこりを見つけたら「写真+大きさメモ」
受診時に、変化が伝わって診断の助けになります。


⑥ 定期健診で“ステージ0〜1”を拾う

理想:

  • 成犬・成猫:年1回
  • 7歳以降:年2回

血液検査・尿検査・便検査・触診だけでも、早期の異変に気づきやすくなりますが、レントゲンも加えてください。
できればエコー検査も受けましょう!

【参考ブログ】今年は愛犬・愛猫のQOLを爆上げしよう!「健康寿命」を延ばす4つの柱とは?


⑦ 避妊・去勢の相談は“早め”が安心

乳腺腫瘍など、ホルモンが関わる腫瘍は避妊・去勢手術との関連が語られることがあります。
できれば子犬・子猫のうちに済ませておくとホルモン曝露が少なくなるのがメリットです。
ただしそれも年齢や体質で異なるので、「うちの子の場合どう?」と主治医と相談するのがおすすめです。
正直、現代は自家繁殖を考えていない人がほとんどではないでしょうか。
昔は「子どもが作れなくなるのはかわいそう」「手術は人間のエゴ」と考える方も多かったようですが、手術をしないことでホルモンが関係する疾患にかかりやすくなるというデメリットは大きいです。


⑧ 慢性炎症(皮膚・耳・腸・口)を放置しない

「ずっと痒い」「ずっと下痢気味」「ずっと口が臭い」
これって、体の中で小さな火事が続いている状態かもしれません。

💡炎症が多いと、どうして“がん”になりやすいの?

炎症は、体が傷や細菌から自分を守るための「修理モード」です。
でもこの修理モードが長く続く(=慢性炎症)と、体の中ではずっと“工事”が起きている状態になります。

すると、細胞は修復のために何度も増えたり入れ替わったりしやすくなり、その分、細胞の設計図(DNA)に小さなミスが起こるチャンスも増えます。
さらに炎症が続くと、体の中に酸化ストレス(サビのようなダメージ)が増え、細胞が傷つきやすくなることも。

つまり、炎症が多い状態が続くほど
「細胞の傷つきやすさ」+「増えやすさ」が重なって、がんのリスクが上がりやすいと考えられています。

慢性炎症=体の“修理工事”がずっと続く状態
細胞が何度も入れ替わるほどミスが起きやすく、酸化ストレスも増えやすいため、がんリスクが上がりやすいと考えられています。

がん対策は、極端な健康法よりも
火種を減らすことがいちばん堅実です。


⑨ ストレスを減らす

  • 隠れられる場所
  • 適温・静かな場所
  • ネコちゃんは高いところ(キャットタワーなど)
  • トイレの数と位置
  • ワンちゃんは、トイレにいつでも行ける工夫
  • 遊び(狩り欲求を満たす)

“落ち着いて眠れる”だけでも、体調は変わります。


⑩【超重要】飼い主さんの喫煙を見直そう!

ペットは飼い主さんの喫煙がいやでも、自分で窓を開けたり、外へ逃げたりできません。
喫煙は、ペットにとって避けにくいリスクになってしまうため、できる範囲で対策してあげたいポイントです。


🚬飼い主さんの喫煙がペットに与える悪影響(受動喫煙・三次喫煙)

受動喫煙だけじゃない。「三次喫煙」にも注意

タバコの影響は、よく言われる「副流煙を吸うこと(受動喫煙)」だけではありません。
煙の成分は、服・髪・手、カーテンやソファ、床などにも残りやすく、ペットは体が低かったり、毛づくろいで舐めたりするため、影響を受けやすいと考えられます。これを「三次喫煙」と呼んでいます。

【データ①】猫:家庭内の喫煙で「リンパ腫」リスクが上がった報告

猫を対象にした症例対照研究では、家庭内でタバコ煙(環境たばこ煙)に曝露している猫は、悪性リンパ腫のリスクが2.4倍(相対リスク2.4、95%信頼区間 1.2–4.5)だったと報告されています。
さらに、5年以上の曝露では3.2倍(95%信頼区間 1.5–6.9)と、曝露期間が長いほどリスクが高い傾向が示されました。 (PubMed)

【データ②】犬:長い鼻の犬で「鼻腔がん」と受動喫煙の関連が示唆

犬の鼻腔・副鼻腔のがんに関する症例対照研究では、全体では大きな差が出ない一方で、長頭種(鼻が長いタイプ)では「同居喫煙者あり」のオッズ比が2.0(95%信頼区間 1.0–4.1)と報告されています。
また、曝露が多い層で約2.5程度のリスク増加がみられた、とされています。 (PubMed)

【データ③】犬:体内に“タバコ曝露の痕跡”が残る(尿中コチニン)

「コチニン」はニコチンの代謝物で、受動喫煙の曝露指標としてよく使われます。 (国立バイオテクノロジー情報センター)
犬の研究では、家庭内喫煙に曝露された犬は、非曝露犬に比べて尿中コチニン濃度が有意に高い(例:14.6 vs 7.4 ng/mL)ことが示され、さらに家庭内で吸われる本数が増えるほどコチニンが直線的に増加した(P=0.004)と報告されています。 (PubMed)

🚭 まずはせめて家の中では「ペットの生活空間=完全禁煙」から。
できた分だけ、確実にうちの子を守れます。

今すぐできる“現実的な喫煙対策”

ペットにとってタバコは「百害あって一利なし」。理想は禁煙です。
でも難しいこともありますよね。だから段階的でもOKです。

  • 室内は完全禁煙にする(ペットのいる部屋は絶対NGにする)
  • 喫煙後は上着を替える/手洗い・うがい
  • ベランダ喫煙でも煙が戻ることがあるため、換気を徹底
  • 空気清浄機は補助的なものだと考えて。清浄機があっても「吸ってOK」にはなりませんよ!

サプリを“予防習慣”に上手に取り入れる

サプリはお薬ではありませんが、
「がんを治す」ではなく「毎日の体調の底上げ・土台づくり」の補助として使うのが自然で安心です。

たもぎ茸サプリ:元気の波を整えたい子に

  • シニア期に入った
  • 疲れやすい/寝ている時間が増えた
  • 「元気の波」がある
    そんなときに、生活習慣(体重・睡眠・運動)とセットで取り入れるのがおすすめです。

【参考ブログ】最近話題のたもぎ茸!ペットの認知症や腫瘍になぜいいの?

【サプリのトリセツ①】たもぎ茸サプリの使い方

植物発酵酵素サプリ:腸のコンディションを支えるサポート役に

  • フードを切り替える時期
  • 便の状態が不安定
  • 食欲が落ちやすい季節
    などで、様子を見ながら無理なくが基本です。

【ブログ】ペットも腸活!酵素で愛犬・愛猫の免疫力をアップしよう!

【サプリのトリセツ③】酵素野菜サプリの使い方

「これって…がん?」受診の目安チェックリスト

次のどれかが当てはまったら、早めに病院へ相談をおすすめします。

  • しこりが大きくなる/硬い/動かない
  • 食欲が落ちた日が続く(2〜3日以上)
  • 体重が減ってきた
  • 口臭が急に強くなった/よだれ/出血
  • 咳が続く/呼吸が荒い
  • 嘔吐・下痢が続く
  • 便が細い/血便
  • 元気がない期間が長い

🏥「迷ったらまず相談」
受診するのは怖いかもしれませんが、相談しなければわかりません。
何でもない場合だってたくさんあります。
ペットの健康を守るのは飼い主さんの義務です。恐れずに病院に行きましょう。


まとめ:がん対策は「特別なこと」より「小さな習慣」

がんを完全にゼロにするのは難しいものです。様々な因子がありますので、完全に予防することも無理かもしれません。
でも、リスクは減らすことができます。

  • 体重管理
  • 腸と口のケア(炎症を減らす)
  • しこりチェック+定期健診
  • 紫外線・熱ストレスを避ける
  • 受動喫煙(できれば禁煙、難しければ段階的に改善)
  • サプリは「土台づくり」の補助として上手に活用

今日からできることを、できる分だけやっていきましょう。
それが未来の「早く見つけられた」「選べる治療が増えた」につながっていきます。