2024.02.29

【ブログ】ペットに介護が必要になったら、どう過ごしますか?

ワンちゃんもネコちゃんも、ペットの平均寿命は年々右肩上がりで伸びています。

アニコム損保さんが出している「家庭どうぶつ白書2023」という調査によると、
ワンちゃん14.2歳、猫は14.7歳。
10年前と比べるとおよそ1歳伸びているそうです。

その要因としては、栄養や住環境の向上、動物医療の進歩など様々なことが考えられます。
これは飼い主さんにとってとても嬉しいことですが、必ずしも健康で自立した状態で最後まで長生きできるとは限りません。
ヘルシーアニマルズのお客様からも良くペットの介護、看取りについてのお話を伺うことがありますが、
愛情を持って介護をされている方が本当に多いので、そのたびにペットと飼い主さんの絆の深さを感じています。

家族に迎えたときから、ワンちゃんネコちゃんが年を取るのはあっという間です。
今日は日頃あまり考えない「ペットの介護」について一緒に考えてみませんか。

高齢犬介護の実際~知人の場合

(写真はイメージです)

それまで健康で大きな病気をしたことがなかったワンちゃんでも、
加齢や病気、けがなどによって突然介護が必要になることもあります。

先日、知人のワンちゃんが亡くなりました。
種類はラブラドールレトリバーで、年齢は15歳。
大型犬のラブラドールレトリバーで15歳というともうかなりの高齢です。
人間でいうと100歳を超えての大往生でした。

その子はいくつか病気をしたことはありましたが、どれも命に関わるものではなく、
その年齢まで元気に頑張っていたのですが、
以前からもう治療できないと病院で言われた腫瘍がありました。

高齢なので、進行も遅いと言われていましたが、だんだん大きくなってきてしまい、
それに伴って様々な症状が出てきました。
そこから急な坂道を転がり落ちるように介護が必要な状態になってゆきました。
昨年の秋のことでした。

旺盛だった食欲がなくなり、今まで好んで食べていたフードや好物のおやつも、
食べなくなってしまいました。
そこで流動食やサプリ、水も毎回シリンジを用いて与えるようにしたそうです。
水を飲みたがらないときは脱水症状を起こさないよう、病院に連れて行き、
輸液を皮下点滴してもらうこともありました。

そのうち、視力が低下してきたのか、散歩に行くことを怖がるようになりました。
北海道の冬の雪道では散歩に行けなくなり、家の中で歩いていましたが、
やがて足腰が弱ってきて寝たきりになりました。

寝たきりになってからは、流動食や栄養補給のサプリしか口にすることができなくなってきて、
腸の動きが悪くなり、便がほとんど出なくなりました。
そして排せつの回数が減り、失敗が増え、自力ではできなくなり、介助が必要になりました。

認知機能も低下してきました。
健康なときは名前を呼んだら飛んでくる子だったのですが、反応が薄くなりました。
そのうち一日中突然鳴いたり、キュンキュンと夜鳴きをするようになりました。

夜中に起こされるので飼い主さんはその間常に寝不足だったそうですが、
子犬のころに戻ったようでかわいくも感じたとのこと。
一番不安なのは本人だろう、なんとか不安を消してあげたいと思い、
毎晩そばで寝て、夜鳴きすると体を触って落ち着かせていたそうです。

しかし昼間は仕事をしているので、気になるのは不在中の急変です。
仕事を辞めることはできませんし、在宅勤務ができる仕事でもないので、
見守り用のペットカメラを設置し、休憩時間には常にワンちゃんの様子を確認していたそうです。

そしてもしものことがあれば、間に合わないかもしれないけれど、
なるべく早く駆けつけることができるように、仕事の仲間や上司には予め事情を話し、
協力を依頼しておいたそうです。

結局ワンちゃんは、知人がお休みの日に虹の橋を渡ることができました。
「愛犬が亡くなって良いということはないけど、せめてお休みの日だったので、
すぐ急変に気づいてあげることができて良かった」と話していました。

必要な介護と対策の例

さて先ほどのケースを見ても、段階的にさまざまなシーンで介護が必要になりました。
代表的な介護の種類と、できる対策について一例をまとめてみました。

もちろん原因となっている病気が明らかな場合、その治療を行うことが優先ですので、
参考までにご覧いただければ幸いです。
先々に知っていれば、実際に必要になったときも恐れることはありません。

【こんな場面に介護が必要】

  • ①食事
  • ②散歩
  • ③排せつ
  • ④寝たきり
  • ⑤認知機能

①食事の介護

【例えばこのような場合】
・加齢や病気などで食欲がなくなった
・身体的な原因で自力で食べることができなくなった

【対策の例】
・フードを変える
・流動食などを利用して強制的に与える
・病院で点滴を行う
・自力で食べやすい環境をつくる

②散歩の介護

【例えばこのような場合】
・散歩に行くのを嫌がる
・途中で帰ろうとする
・立ち止まってしまう
・暑さ寒さに弱くなる

【対策の例】
・犬のペースに合わせる
・抱っこやカートを利用する
・散歩の時間帯を変える
・洋服や毛布を着せる

③排せつの介護

【例えばこのような場合】
・自力で排せつできない
・決まったところで排せつできない
・お尻が汚れてしまう

【対策の例】
・病院でマッサージや圧迫を教えてもらう
・トイレの場所を増やす
・失敗しても怒らない
・お尻の毛を刈って拭きやすくする

④寝たきりの介護

【例えばこのような場合】
・自力で起き上がれなくなる
・床ずれになる

【対策】
・ハーネスなどで体を支えて起こしてあげる
・体をマッサージして血行を良くしてあげる
・長時間同じ場所が圧迫されることを防ぐ

⑤認知機能の介護

【例えばこのような場合】
・名前を呼んでも反応がない
・夜中に鳴いたりする
・無駄吠えが増える
・しつけたことができなくなった

【対策の例】

・認知症以外に、聴力や視力の低下も疑う
・なるべく運動させて疲れさせる
・獣医さんから睡眠導入剤の処方を受ける

ペットを介護するときの心構え

現代では一人暮らしや核家族が増え、
仕事で常時、家に飼い主さんがいることができないおうちも多いと思います。

人間の介護はもちろん、ペットに介護が必要になってしまうと、飼い主さんの負担は大きくなります。
お仕事をされている方は、仕事中にもしものことがあれば…と思えば不安でいっぱいかもしれません。

しかし、生活や経済が成り立ってこそのペットとの健全な生活です。
そのために仕事を辞め、介護に専念できる環境にある方は少ないのではないでしょうか。
私もこの仕事は、一緒に生きてきた子たちが導いてくれた天職だと考えていますので、
介護があっても辞めるわけにはいきません。

これは個人的な考えですので、人それぞれのお考えがあると思いますが、
私はペットの介護には「もしも」のときの覚悟も必要だと考えています。

今まで何度もペットの介護を行ってきましたが、
家を出るときはいつも「無事で待っていてね」とひたすら祈るような気持ちでした。
そんなときつい「おうちにいられなくてごめんね…」と思ってしまうのですが、
それだと自分を責めることになります。

現在ペットの介護に取り組まれている飼い主さんには、
ただでさえ負担のかかっているご自分の心身も大切にしていただければと思います。

また見守りには、先ほどの知人も使っていたペットカメラがオススメです。
ペットカメラにはスマホアプリで遠隔監視できるものが多いので、
ワンちゃんの状態をリアルタイムで見ることができます。
ネット通販でも手軽に入手できますので、まだの方は設置してみてはいかがでしょうか。
スマホで様子を見てすぐにおうちに帰ることもできます。

食べないときには「液体酵素」

またペットを介護中の飼い主さんに特に知っていただきたいヘルシーアニマルズの商品が、
「酵素野菜サプリ(液体タイプ)」です。


液体タイプは、粉末タイプに比べて少し高級なのですが、濃縮されていて即効性があります。
フードを食べなくなってしまったワンちゃん、ネコちゃんにはぜひ与えてみていただきたいのです。

先述のワンちゃんも、食べなくなっても最後までこれは飲んでくれました。
お水やぬるま湯で少しうすめて与えると、栄養だけではなく水分も与えることができます。

飲ませる量は、飲めるだけ飲ませても大丈夫です。
体の大きさにもよりますが、1日0.5本~1本程度が目安です。
もちろん、介護の必要や病気がなくても、日頃から健康維持のために飲んでいただきたい製品です。

【ご参考】【サプリのトリセツ③】酵素野菜サプリの使い方

人間も人生100年時代と言われていますが、
これからもペットの寿命はまだ伸びるのではないかと言われています。
例え、今では考えられないほどの長生きがペットの世界で常識になっても、
それに比例して健康年齢も伸びてくれたらペット、飼い主さんの双方にとってとても嬉しいことです。
ペット長寿時代に、ヘルシーアニマルズの製品をうまくお役立ていただければ幸いです。