2025.02.10

【ブログ】ショックが大きすぎる、犬の突然死。原因と予防法を知ろう!

最近ワンちゃんと一緒に暮らしておられるお客様から、
ワンちゃんが「突然死」してしまったという悲しいお知らせをいただき、心を痛めています。

突然死とは「健康に見えて特に疾患のない犬が予兆なく死に至ること」で、
人間の場合「瞬間死あるいは急性症状の発現後24時間以内の死亡で、外因死を除いた自然死」と定義されています。
元気で持病もなかったワンちゃんが突然苦しみ出し、
ほどなく死に至ってしまうというのは、ワンちゃんにとっても飼い主さんにとっても非常にショッキングな出来事です。

私は長年たくさんの子たちと暮らしてきましたが、今のところそのようなケースには遭遇していません。
しかし突然死はワンちゃんの死因全体の6.8%を占めるというデータもあり、決して稀少なケースではないようです。
何故それは起きるのでしょう?
突然の体調急変に直面した場合、どのような対処を行えばよいのでしょう?
今回は決して起きてほしくないこと「犬の突然死」について勉強してゆきましょう。

犬の突然死が起きる原因

ネットで調べると、ペットの辛い突然死を体験された方の様々な体験談を知ることができます。
持病もなく、何の前兆もない子が突然具合が悪くなり、ほどなく亡くなってしまうのは飼い主さんにとって非常に辛い体験であると感じます。
急に訪れた悲しい現実を受け入れることができず、その後長い間ペットロスに苦しむ飼い主さんも多いようです。
できるなら回避したいものです。
そのためには辛い話ではありますが知っておく必要があります。
「敵を知り己を知れば百戦危うからず」ですよね。
では、ワンちゃんの突然死を引き起こす原因にはどのようなものがあるのでしょう?

①心臓疾患

僧帽弁閉鎖不全症

僧帽弁閉鎖不全症は、犬の心臓病のうち最も多い病気です。
心臓の左心房と左心室の間にある「僧帽弁」は血液の逆流を防ぐ役割を担っていますが、この弁の機能が衰え、血液が心臓内で逆流してしまう病気です。逆流量が増えると心拡大を引き起こします。
初期は体がこの異常をカバーしようと頑張ります(代償機能)が、カバーしきれなくなると心不全を起こし命に関わります。

不整脈

心臓の拍動が乱れ、早くなったり遅くなったり、不規則になったりする状態です。
心臓が痙攣したり、一時的に停止することもあります。
不整脈は健康な犬でもストレスなどが原因で一時的に現れることがあり、突然死の原因になります。

心不全

心臓のポンプ機能が低下し、全身に十分な血液が送り出せなくなった状態のことです。
様々な疾患が原因となって起こりますが、突然起きる急性心不全では呼吸困難など様々な激しい症状が起こって死に至ることがあります。

虚血性心疾患(心筋症・狭心症)

虚血性心疾患とは、血液の巡りが悪くなり、心臓に酸素や栄養を供給する血管(冠動脈)が細くなったり詰まったりすることで発症する病気の総称です。
心筋症は、心筋の機能障害を伴う心臓疾患です。
心臓はほとんど筋肉で構成されているので、心筋がうまく働かないと心臓のポンプ機能がうまく働かず、心不全を起こす原因になります。
狭心症は、肺動脈弁狭窄症と呼ばれる生まれつきの心臓病で、肺動脈弁が狭くなることで血液の流れが悪くなる病気です。遺伝性であることも多いです。重度の場合失神したり倒れたりすることもあります。

②胃拡張・胃捻転・腸捻転

胃拡張・胃捻転

犬の胃拡張とは、胃内にガスや液体、食物が溜まって膨張する急性疾患です。
食事や水分の摂取方法が原因といわれています。
早食いや水分の少ないものの大量摂取、食後すぐの激しい運動、ストレスなどが原因と考えられます。
胃拡張が悪化すると胃がねじれて血流が遮断される「胃捻転」を引き起こし、命に関わる可能性があります。
大型犬に多くみられます。

腸捻転

何らかの原因で体の中で腸が本来あるべき位置ではなく、ねじれた状態にあることをいいます。
大型犬で胸が深く厚いタイプのワンちゃんが起こしやすいです。
異物を誤食したり、腸閉そくが起きていたりすることが原因で起こります。
最終的には腸が壊死したり、ショック症状を引き起こし、命に関わる可能性があります。

③急性中毒

犬が食べてはいけないもの(チョコレートやネギ類、ぶどう、生の魚介類など)を誤食・誤飲したことで急性中毒症状を引き起こし、突然死する可能性があります

④先天的疾患

犬種によっては心臓疾患などの先天的疾患が多い犬種もあります。

肺動脈狭窄

多くは小型犬に見られる先天的疾患です。
全身を巡ってきた血液は心臓から肺動脈を通って肺に集まり、肺で酸素を補給されます。
心臓から肺動脈につながる部分にある「肺動脈弁」が狭くなることで心臓に負担がかかる病気です。
重度になると呼吸困難や失神などを起こし、命に関わることがあります。

大動脈狭窄

多くは大型犬に見られる先天的疾患です。
心臓の左心室から大動脈への入り口にあるのが「大動脈弁」です。
この弁のある部位が狭くなることで血液が全身に流れにくくなる病気です。
血液が流れにくくなるので、心臓に負担がかかり、心不全や不整脈など命に関わる心疾患を起こしやすくなります。

⑤その他

ショック死

強いストレスや、熱中症などで体に一時的に強大な負担がかかった場合、急に心不全を起こしたりしてショック死してしまう場合もあります。

感染症(フィラリアなど)

フィラリアは「犬糸状虫(いぬしじょうちゅう)」とも呼ばれる、犬の心臓に寄生する寄生虫(線虫)のことです。幼虫から成虫に成長する中で長く犬の体内に寄生し、心臓に住み着きます。
悪化すると慢性的な心不全のような症状が出て、ひどくなると血尿や呼吸困難などを起こし死に至ることがあります。

犬の突然死を防ぐために!

実際に体験された方は、こればかりは前兆もなく、突然のことだから防ぎようがなかったとおっしゃる方も多いです。
しかし中には原因となった病気に気づいていなかった場合や、飼い主さんの行動で防ぐことができた不幸な場合もあることも事実です。
突然死を防ぐためにあらかじめできる対策があるとすれば、何なのでしょうか?
予めできることをまとめておきます。

①定期的に健康診断を受診する

子犬のときから年に1回、7歳以上のシニアになったら年に2回以上健康診断を受けさせてあげましょう。特に大型犬の場合、平均寿命が短いですから、5歳をすぎればシニア期が近いと考え、年に2回健康診断を受けさせてください。
先天的な疾患や、突然死を引き起こす原因となりうる病気が見つかれば先々に治療してもらうことができます。

②食事の量・内容に気をつける

食事のスピードが速すぎたり、多すぎる量を一度に食べすぎると胃拡張や胃捻転の原因となります。
特に危険なのは水分量が少ないドライフードです。
がっついて一度に食べすぎると、胃の中の水分でフードが膨らみ、胃拡張を起こし、胃捻転につながる原因となります。
食事は一度に大量に与えず回数を分けて与える、水分量の少ないフードを与えるときは水分も一緒に与えるなど食事に気をつけましょう。
特に早食いの傾向がある子の場合は要注意です!

③誤飲・誤食に注意する

特に子犬の場合、好奇心から食べてはいけないものを口に入れてしまい、誤飲・誤食によって命に関わる問題を引き起こすことがあります。
どのようなものを誤飲・誤食する場合が多いかは、ワンちゃんの誤飲・誤食についてのデータを参考にご覧ください。

【参考リンク】犬が誤飲しやすいもの2位は「玉ねぎ」。1位は?:ペット保険「PS保険」調べ

これによると1位は「チョコレート」、2位は「薬」、3位は「玉ねぎ」だそうです。
チョコレート・ココアは「テオブロミン」という成分により中毒症状を起こす可能性があります。
また、人間のお薬も種類によっては中毒を引き起こします。
玉ねぎをはじめとするネギ類には、赤血球を破壊する成分「アリルプロピルジスルフィド」が含まれているので、重度の貧血を起こすことがあります。
他にも、絶対に食べてはいけない食品がたくさんありますので、リストを確認しておきましょう!

【参考リンク】これって犬が食べても大丈夫? 人間の食べ物で与えてNGなものとOKなものをまとめて解説!(アニコム保険のサイト)

部屋の床に物が落ちていると、ワンちゃんが好奇心で食べてしまうことがありますので、
床には物を置かず、人間の食べ物や薬を落とさないように気をつけましょう。

④ワンちゃんの体調をよく観察する

突然死と言われますが、そのような体験をされた飼い主さんによりますと、
何日か前から元気がなかったり、
食欲がなかったりという何らかの前兆を発していた場合もあるようです。
もしも、たらればにはなってしまいますが、その時点で病院に連れて行っていれば、
原因となる病気が見つかり治療することもできたかもしれません。
飼い主さんも忙しい生活を送っていると、ワンちゃんの体調やちょっとした変化に気づかず、
発していたサインを見落としてしまうことがあるかもしれません。

ワンちゃんに以下のような症状がある場合、
気のせいだ…一晩寝れば良くなる…と甘く見ないで病院に連れて行ってあげましょう。

  • 食欲がない
  • 異常に寝てばかりいる
  • いびきをかく
  • 異常に寒がる(暑がる)
  • 元気がない
  • どこかを痛がっている
  • 呼吸が苦しそう

ペットの救命知識を学ぼう

実際に目の前でワンちゃんやネコちゃんが命の危機に瀕したら
飼い主である私たちはどうしてあげるのがベストなのでしょう。
ペットには人間のように救急車もAEDもありません。
まずは発見した飼い主さんの対応が救命の成否を分けるのです。

異常が起きた場合、とにかく早く病院に連れていくべきですが、
症状が急激に悪化している場合など、すぐに運ぶことができない場合もあると思います。
そのためには飼い主さんは日ごろからワンちゃんネコちゃんのために
ペットの救命・救急に関する知識を得ておくと落ち着いて応急処置ができます。

人間の場合、日本赤十字社や地域の自治体などが救急救命講習会を行っており、
けがや病気の応急手当やAEDの使い方などを教えてくれますが、
ペットの救急救命方法はどのようにすれば学ぶことができるのでしょう。
何とかして基本的な知識だけでも知っておきたいものですね。

①書籍やYouTubeなど

ペットの救急救命について学ぶことができる書籍は色々と出版されています。

ペットの命を守る本: もしもに備える救急ガイド

https://www.amazon.co.jp/dp/4895315894?ref_=cm_sw_r_cp_ud_dp_XS76C1KJPG1MYX6PQE9Y

イラストでみる犬の応急手当 (KS農学専門書)

YouTubeでは札幌の夜間病院が動画で心肺蘇生法を説明しています。

犬猫の心肺蘇生法(札幌夜間動物病院のYoutubeチャンネルより)

②民間の講習会など

いずれも民間団体ですが、「ペットセーバープログラム」や
ペットBTSトレーニングセンター」などの団体が
ペット救急救命講習法の普及を行っており、
対面での講習会やオンライン動画で学ぶことができるようです。
興味がある方は調べてみても良いのではないでしょうか。

サプリで必須ミネラルを補給!

突然死を防ぐためには、
病気がある場合治療したり、生活習慣を改善したり、
ストレスを少なくしたりするとともに、
強い体を日ごろから作っておくことも大切です。
ヘルシーアニマルズではそのためにお役に立てる
ペットサプリを製造販売しています。

例えば突然死の原因の一つである
虚血性心疾患の発症は
マグネシウムの摂取量との関係があると言われています。

【参考リンク】食事からのマグネシウム摂取量と虚血性心疾患発症との関連(国立循環器病研究センター)


このデータは人間の場合ですが、
ワンちゃんも心臓病の場合、
カリウムやマグネシウムの異常(不足)により、
不整脈や心筋収縮(ポンプ能力)の低下、
筋力低下などのリスク要因が誘発
されます。

マグネシウムは血液中のカルシウム濃度を調節するとともに、
心筋の収縮とリズムの調節に関与
しています。
ワンちゃんにも必要な栄養素として知られており、
アメリカでは総合栄養食として製造されるドッグフードには
添加が義務付けられています。

通常、一般的な総合栄養食のドッグフードを与えていれば、
適量が配合されているので不足することはないのですが、
与えている食事内容によっては不足することもあります。
そこで便利なのが「カルシウム・ミネラルサプリ」です。

このサプリは貴重な「化石サンゴ」を原料とした
微細なミネラルの粉末です。
必須ミネラル16種類(カルシウム、リン、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、硫黄、塩素、鉄、銅、亜鉛、セレン、マンガン、ヨウ素、コバルト、モリブデン、クロム)に加え、
70余種類の海洋ミネラルを含有しています。

化石サンゴとは、長い年月をかけて岩化したサンゴ礁や、崩壊したサンゴが海底に堆積したものです。サンゴカルシウムとも呼ばれ、カルシウムやその他のミネラルを多く含んでいます。
栄養が豊富なので、人間用のサプリはもちろん、畜産における飼料や、農業の土壌改良にも使われています。

ミネラル分を多く摂取するとストルバイト(結石)になると言われますが、
結石ができる原因は「尿のpH値がアルカリ性に傾くこと」です。
塩分の摂取量、飲水不足、感染なども発症の要因です。
ミネラル分は過剰に摂取しなければ問題はありませんので、
病院でミネラル分の摂取を控えるように云われている子以外は
通常量を摂取していただく分にはご安心いただければと思います。

心疾患の発症リスクを低下させるマグネシウム以外にも、
骨や関節を強く保つカルシウム、
血中の塩分濃度調整に欠かせないカリウム、
ヘモグロビンやミオグロビンによる酸素の運搬に必要な鉄など、
有益なミネラルが摂取できますので、
食事+αの栄養補給にいかがでしょうか。

その他「植物発酵酵素サプリ」や
抗酸化物質を多く含む「北海道たもぎ茸サプリ」など、
基礎的な免疫力アップにはサプリによる
日々の健康貯金が有効です。

大切なペットと幸せに過ごす時間は、
飼い主さんの宝物だと思います。
事故や災害など防ぎようがない災難で、
ペットが命を落としてしまうこともありますが、
健康に起因することで不測の事態が起きるのは、
できるだけ避けたいものです。
(それでも起きてしまうこともありますが…)
そのためにヘルシーアニマルズのペットサプリを
お役立ていただければ幸いです。