2026.03.13

【ブログ】その歩き方、大丈夫?愛犬の脚を守るために知っておきたいこと

もうすぐ春本番。お散歩が楽しみな季節ですね。
ワンちゃんは歩いたり走ったりするのが大好きです!
でも…お家の中で遊んでいたり、ドッグランで走っているのを見て、ふとしたときに「うちの子、なんか歩き方が変かも…」と感じたことはありませんか?

実は、多くの飼い主さんが愛犬の歩き方の異変に気づかないまま、関節の病気が少しずつ進行しているケースが少なくありません。
毎日一緒にいるからこそ、ゆっくりと変化していく愛犬の様子に気づきにくいものなのです。

今回は、見逃しがちな歩き方のサインと、パテラ・関節炎・ヘルニアといった病気の基礎知識、そして日常でできる予防・対策についてお伝えします。

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「うちの子は大丈夫」が危ない

〜ある飼い主さんの実話〜

あるミニチュアダックスフンドの飼い主さんのお話です。

毎日元気に走り回る愛犬の歩き方を「いつも通り」だと思っていたそうです。
ところが、ヘルシーアニマルズ併設のリハビリ専門動物病院「ハウルの森いのちのケアラウンジ」で施術を受けた際、スタッフから歩き方の異常を指摘されました。

驚いた飼い主さんが検査を受けてみると、なんとヘルニアのグレード3であることが判明。

「全然気づかなかった…」

飼い主さんは、ショックを受けておられました。

毎日そばにいる飼い主さんほど、愛犬の変化に気づきにくい傾向があります。
ゆっくりと進行する異変は、「これが普通」と思い込んでしまいやすいからです。

心理学にChange Blindness(チェンジ・ブラインドネス)という言葉があります。
これは人が見慣れているものに変化があっても意外と気づかないという現象のことです。
見慣れているからこそ、気づかないということがあるんです。

ですから大切なのは、愛犬の歩き方を客観的にチェックする習慣を持つことです。
人に見てもらうのも良いですね!

  • 片足をかばうような動き
  • 後ろ足がぴょんぴょんと跳ねる歩き方(うさぎ跳びのような感じ)

日常の何気ないシーンに、大切なサインが隠れているかもしれません。

こんな歩き方に要注意!歩き方チェックリスト

以下の項目に当てはまるものはありませんか?
お散歩中や室内での様子を、少し意識して観察してみましょう。

  • 後ろ足をひきずるように歩く
  • 後ろ足がぴょんぴょん跳ねる(スキップするような歩き方)
  • 片足をかばうように体重をかけている
  • 階段や段差を嫌がるようになった
  • 座り方がおかしい(片足を横に投げ出すなど)
  • 抱っこを嫌がる、または抱き上げると痛そうにする
  • 散歩の距離が短くなった
  • 動くのを嫌がるようになった

1つでも当てはまる場合は、早めに獣医師に相談することをおすすめします。
「気のせいかな」と放置してしまうと、症状が進行してしまう可能性があります。

パテラ(膝蓋骨脱臼)ってどんな病気?

ワンちゃんの関節疾患で多いのが、パテラ、関節炎です。
パテラとは、膝のお皿の骨(膝蓋骨)が正常な位置からずれてしまう病気です。
正式名称は膝蓋骨脱臼といい、小型犬に非常に多く見られます。

先天性のものが多いですが、

  • 事故
  • 肥満
  • 日常的な負荷

などによって、後天的に発症するケースもあります。

【ブログ】小型犬に多いパテラ(膝蓋骨脱臼)って知ってる?原因・症状・予防法を解説
【ブログ】ツルツル路面、カサカサ乾燥…過酷な冬にSOS!肉球・関節トラブルから愛犬の足を守ろう!

パテラになりやすい犬種

特に発症しやすいのは次の犬種です。

  • トイプードル
  • チワワ
  • ポメラニアン
  • ヨークシャーテリア
  • マルチーズ

また、ミニチュアダックスフンドも骨格の特性上、膝や腰に負担がかかりやすい犬種です。ヘルニアになる子も多いですね。

症状の進行度(グレード1〜4)

パテラには進行度による分類があります。

グレード1
膝蓋骨は通常は正常な位置にあるが、手で押すとずれる。

グレード2
自然にずれることがあり、ときどき足をかばう動作が見られる。

グレード3
膝蓋骨が常にずれた状態。歩行に明らかな支障が出る。

グレード4
膝蓋骨が完全に脱臼したまま戻らない。外科手術が必要になることが多い。

グレード1〜2では痛みが少ないため、気づかれないまま進行することが多いのが特徴です。

🐾初期症状が気づかれにくい理由

パテラの初期症状は

  • たまに足をかばう
  • スキップするような歩き方をする

程度のことが多く、犬自身も痛みを我慢してしまうことがあります。

そのため、飼い主さんが「元気そうだから大丈夫」と見過ごしてしまうケースが多いのです。

また、症状が出たり引っ込んだりするため、病院へ連れて行くタイミングを逃してしまうこともあります。
ワンちゃんによっては、脱臼状態をぐいっと自分で入れて直してしまうこともあります(!)
すごい!と感心してしまいますが、脱臼がくせになるのであまり良いことではありません。

関節炎とは?

原因と症状

関節炎とは、関節内の軟骨が摩耗し、炎症を起こすことで

  • 痛み
  • 動きの制限

が生じる病気です。

原因としては

  • 加齢
  • 肥満
  • 過度な運動
  • 外傷
  • 遺伝的要因

などが挙げられます。

主な症状は次の通りです。

  • 動き出しがぎこちない
  • 起き上がるのに時間がかかる
  • 散歩を嫌がる
  • 触ると痛そうにする

進行すると、慢性的な痛みによって生活の質(QOL)が低下してしまいます。

シニア犬だけじゃない!関節炎は若い犬にも起こる

「関節炎は老犬の病気」と思われがちですが、若い犬でも発症します。

特に

  • 肥満気味の犬
  • 激しい運動をしてきた犬
  • 先天的に関節が弱い犬

では、若い頃から関節へのダメージが蓄積されていきます。

日頃からの体重管理と適切な運動が、関節炎予防のカギになります。

日常でできる関節炎の予防・対策

① 適切な体重管理

肥満は、関節疾患の最大のリスク要因です。

理想体重を維持することで、膝や腰への負担を大きく減らすことができます。

  • 定期的に体重を測る
  • フード量を調整する

といった日々の管理が大切です。


② 滑りにくい床環境を作る

フローリングは、犬にとって非常に滑りやすい環境です。

おすすめの対策

  • カーペット
  • コルクマット
  • ペット用滑り止めマット

特にソファや段差の上り下りには注意しましょう。


③ 適度な運動

運動不足は筋力低下につながり、関節を支える力が弱くなります。

ただし、激しすぎる運動は関節の負担になります。

毎日の散歩など、無理のない運動を続けることが大切です。


④ 水中トレッドミルという選択肢

近年、ペットのリハビリとして注目されているのが「水中トレッドミル」です。

水の浮力によって体重が分散されるため、関節への負担を抑えながら筋肉を鍛えることができます。

筋力がアップすると

を支える力が強くなり、歩き方の改善にもつながります。

術後のリハビリとしても活用されている、科学的根拠のあるトレーニング方法です。
まだ導入されている施設は少ないですが、「ハウルの森いのちのケアラウンジ」にて利用することができますので、詳しくはこちらをごらんください。

【ブログ】愛犬の“いつまでも歩ける幸せ”を支える水中トレッドミル(UWTM)の科学的効果

⑤ サプリメントによるケア

食事や運動に加えて、関節をサポートする栄養素を取り入れることも有効です。
代表的な成分には次のようなものがあります。

グルコサミン
軟骨の材料となる成分。関節の柔軟性を保つ。

コンドロイチン
関節液の主成分。クッション機能をサポート。

オメガ3脂肪酸(EPA・DHA)
抗炎症作用が期待される。

コラーゲン
関節や軟骨の構造を支える重要なタンパク質。

骨・関節のケアに着目したサプリはこちら!

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「飼い主さんの観察力」が愛犬の足を守る

愛犬の歩き方の異変は、飼い主さんが思っている以上に気づきにくいものです。
冒頭に取り上げた実例のように、病気の発見を遅らせてしまうことがあります。

大切なのは、日々の生活の中で、愛犬の様子を「客観的に」観察する習慣を持つことです。
異変を感じたら早めに専門家へ相談すること
パテラも関節炎も、早期発見によって進行を遅らせることができます。

愛犬の健康な毎日を守るのは、飼い主さんの小さな気づきです。
ちょっとだけよその人になった気分で、うちの子の「歩き方」に注目してみてくださいね。
健康な脚で、今年もいっぱい一緒に散歩を楽しみましょう!