2023.11.09

【ブログ】室内飼いだから起きやすい。ペットの誤飲・誤食を防ごう

このブログを読んでくださっている皆様は、ペットを室内で飼っている方がほとんどだと思います。

昔は結構、番犬としてお外で飼われている子もいましたが、調査によると現在ワンちゃんの8割以上が室内のみで飼育されているようです。

色々な考えがありますが、ペットが室内で暮らすことは、暑さ寒さが防げたり、外敵からの脅威から守られるので、ペットの健康的生活にとって良いことです。

しかし、室内飼いだからこそ気をつけなければならない危険もあります。
その1つが「誤飲・誤食」です。

人間にとって安全なものでも、ペットにとっては危険なものが室内には色々あります。
また人間には美味しい食べ物でも、ペットが食べてしまうと毒になるものもあります。
間違って口にしてしまうと大変なことになる場合もあります。

今回はしっかり防ぎたい、ペットの誤飲・誤食について考えてゆきましょう。

私のヒヤリハット体験

ペットの誤飲誤食について、十分に対策していたつもりでしたが、先日自分でもヒヤリとする体験をしました。
何気なく錠剤のお薬を飲もうとして、テーブルの上で薬のシートから手に出したとたん、コロコロと落下して床を転がり、床にいたうちのワンちゃんが反射的にパクっと食べてしまったのです😲

比較的慎重なネコちゃんと違い、ワンちゃんは目の前に転がってきたものをあまり確認しないで食べてしまうことがよくあります。
食べ物ではないものも、他の子に奪われたくないあまりガツガツと食べてしまうことがあるので、ワンちゃんの方が誤飲・誤食による事故が起きやすいそうです。

私は急いでワンちゃんのお口に手を入れて飲み込んだものを吐かせようとしたのですが、もし残っていてはいけないので獣医さんに連れていって念のため診察してもらいました。

十分気をつけていたつもりでしたが、意識していないときに限って事故は起きるものです。
幸運なことに結局うちの子はなんでもなかったのですが、人間のお薬でもペットが飲んでしまうと危ないものもあるそうですので、改めて気をつけなければと反省しました。

例えばステロイド系のお薬です。間違って口にすると量によってはペットが肝臓や腎臓をやられます。
ステロイドは炎症を鎮めるのに抜群の効果がありますが、ステロイド性の肝炎や、糖尿病、クッシング(副腎皮質機能亢進症)の原因となることがあります。
間違って落としてしまっては大変ですよね。

ペットが誤飲・誤食しやすいものは?

人間の子どもや認知機能が衰えた高齢者も様々なものを誤飲・誤食します。
東京都の調査によると、乳幼児の誤飲で多いものベスト3は以下です。

①玩具類
②食品類
③その他家庭用品類

【引用】【東京都】誤飲等による乳幼児の事故防止ガイドヒヤリ・ハットレポート No.18

その他、医薬品や化粧品、ボタン電池などの誤飲が多いようです。

消費者庁の調査によると、高齢者の誤飲で多いものベスト3は以下です。

①お薬の包装シート
②義歯・詰め物
③洗剤・漂白剤

【引用】【消費者庁】高齢者の誤飲・誤食事故に注意しましょう!

-医薬品の包装シート、義歯、洗剤や漂白剤の誤飲が目立ちます- 

ペットが誤飲・誤食しやすいものも傾向が似ています。
例えば以下のようなものです。

・人間の薬
・家庭用化学薬品
・植物
・食品
・おもちゃ
・魚釣りの針など

特別なものではなく、普通に室内にあるようなものがペットにとって危険となる可能性があります。

誤飲・誤食はなぜ起きる?

①ペットが生活する場所に危険なものがある

ペットが生活しているお部屋にお薬を置いたりしていませんか?
テーブルの上に置いておけばペットの手が届かないと思っていても、うっかり床に落としてしまうこともあります。
また、床に置いたバッグの中に入っているものをペットが飲んだり食べたりしてしまうこともあります。

②人間のものとペットのものの置き場所が一緒になっている

自分の薬と間違えてうっかりペットのお薬を飲んでしまった!というエピソードをお客様より伺ったことがあります。
何ごともなかったので、笑い話として伺うことができたのですが、逆(人間のお薬をペットが誤飲)だと洒落になりませんよね。
ご高齢の方や疲れているときなど、自分でも意識していない動きをして、気づいたら自分が誤飲していた!ということもあるようですよ。

ペットの誤飲・誤食を防ぐには?

人間の場合、教えるという方法も役立つことがありますが、ペットにその方法は有効ではありません。

ペットの場合は、「ペットが誤飲・誤食する可能性のあるものをペットの出入りする場所に置かない」というのが最も確実です。

お薬は出しっぱなしにせず、扉の閉まる棚にしまう
・必要に応じて棚や引き出しはロックする
・ペットが食べたら良くない食べ物もテーブルの上に置きっぱなしにしない
・ゴミ箱はペットが開けられないように蓋のあるものを使う

逆にいえば「そのようなもののある場所にペットを出入りさせない」ということです。

・調理中(床に食材が落ちる可能性がある)は台所にペットを出入りさせない
・ペットが出入りできないように扉やゲートを設ける

「うちは十分気をつけているからそこまでしなくても大丈夫」とお考えの方も多いと思いますが、疲れているとき、ぼんやりしているときに思わぬ事故が起きてしまうこともあります。

また、24時間びっちりペットを監視するわけにもいかないですよね。
なので、不慮の事故を防ぐには物理的な対策が一番有効です!

万全の安全対策が講じられている工場や発電所では、非常停止ボタンは見た目、場所ともに他のボタンとは全く違うものになっているそうです。
それでも作業する人の間違いでエラーが起きることがあるのですから、人間の注意力って信用できませんよね…自戒を込めて。

また、人間なら救急車を呼ぶこともできますが、ペットはそうもいきませんので、もしもの場合に備えて通常の診療時間外でも行くことができる獣医さんを予め調べておくと良いでしょう。
これは、急病や怪我などの不測の事態にも役立ちます。

誤飲・誤食対策に気をつけて、もし飼い主さんがお留守のときでも、かわいい我が子たちが安全に過ごせるおうちにしてあげたいですね!