2022.12.25

ペットの爪、伸びていませんか?

先日、新しいタイプの快適な冬靴として、
カナダ生まれ「Gooeez」ドッグシューズ
お取り扱いを開始したとお知らせしましたところ、
ありがたいことに予想以上に反響をいただいています。

Gooeezは雪や雨、滑る路面からワンちゃんの足を守るのはもちろん、
ファッション性も高く、フィット感が抜群です。
従来の靴というより、
足にすっぽりフィットして履きやすい
「外も歩けるすごい靴下」みたいなすぐれものなのです。

とても良いものですので、ぜひたくさんのワンちゃんに試着していただき、
足の保護にお役立ていただければ嬉しいです。
オンラインショップでの販売はもう少々お待ちください。

さて、お靴の試着をしていただく中で、
あることに気が付きました。
それは「爪が伸びているワンちゃんは意外と多いものだ」ということです。

これは、お靴選びにはあまりよろしくないことです。
なぜなら、爪が伸びている状態を基準にしてお靴を買ってしまうと、
一回り大きなサイズを選んでしまうことになり、
爪を切って本来の足のサイズに戻ったときに、
お靴がぶかぶかになってしまうからです。

なのでお靴を選ぶ際は、
きちんと爪を切った状態でフィッティングするのがオススメです。

あなたのワンちゃん(ネコちゃん)の爪…伸びてませんか?
そこで今日は「ペットの爪切り」について深掘りしてみようと思います。

犬と猫の爪、どう違うの?


犬と猫は、それぞれ前足1本につき5本
後ろ足1本につき4本の爪を持っています。

爪の数は同じなのですが、
犬と猫では爪の構造や仕組みが違います。

まず、可動性について。
ワンちゃんは常時爪が出しっぱなしの状態ですが、
ネコちゃんは爪を出し入れすることができます。

ワンちゃんは常時爪が出ているので、
地面に触れて削れますし、先端もそれほど鋭利ではありません。

しかし、ネコちゃんにとって爪は元々狩りの道具です。
普段は収納していて、必要なときに出すことができます。
そして爪とぎをするため、先端は鋭利で凶器になります💦
ネコパンチで痛~い思いをした飼い主さんも多いことでしょう。


また、爪自体の構造も違います。
ワンちゃんの爪は分厚く硬く、しっかりしていますが、
ネコちゃんの爪はになっていてはがれやすいです。

ワンちゃんは穴を掘ることはありますが、
いわゆる爪とぎはしませんよね。
ネコちゃんは爪が伸びていると、
自分でしばしば爪とぎをします。
武器である爪を研ぐという本能と、
ストレス解消やマーキングのためにやっているようです。

爪をといで、いつも上手に削れてくれれば良いのですが、
うまく行かないと爪の表面がささくれたりします。
ささくれをかじって無理やり外そうとし、
失敗して炎症(爪囲炎)になってしまうこともあります。

やはり、ワンちゃんもネコちゃんも
伸びすぎる前に飼い主さんが
爪切りしてあげると安心ですね。

爪が伸びすぎると危険!

▲爪切り、イヤイヤ…💦って子も多いですよね。

ネコちゃんは爪とぎをするため、
放っておいてもある程度は爪の成長が抑えられます。
(それでも爪切りは必要です!)

しかしワンちゃんは爪を切らないと、
爪の成長につれて
爪の中に神経と血管がニョキニョキ伸びてしまうのです。

そうなってしまうと、その部分を切ると神経、血管も切れます!
出血しますし、痛みが伴います。
すると、
爪切りすると出血する→爪切りが大嫌いになる
→ますます爪切りしなくなる→さらに血管が伸びる
→さらに爪切りから遠ざかる→爪が伸びる
→血管も伸びる→ちょっと爪切りすると出血するようになる

という悪い循環に陥ってしまうのです。

爪が伸びると物理的な危険も発生します。
地面や壁に爪をひっかけ、爪がはがれてしまったり(キャー💦)
小さな隙間に爪が挟まってしまったり。
床や家具に傷がついたり、カーペットにひっかけて転倒したり。
危ないですよね。

また爪が伸びすぎると、爪で歩くようになるので、
歩行時のバランスや、力の入り方もおかしくなります。
日ごろから適切に爪切りを行い、
きちんと足の裏で着地して歩けるようにしてあげたいものです。

どのぐらいで切れば良いの?

爪の伸びる早さには個体差があります。
ライフスタイルにも関係しています。

お外で激しく運動する子、お散歩の長い子は
爪の減るスピードが速いので、伸びるのが遅く見えます。

反対にずっと室内にいて、あまり歩く機会のない子、
お外に行っても常に靴を履いている子は、
爪が早く伸びているように見えます。

シニアになると、爪が伸びるスピードが速くなったり、
爪が変形したりします。

ネコちゃんもシニアになると面倒くさがり(?)になるのか、
爪とぎや毛づくろいをしなくなる子も多いようです。

爪切りの頻度ですが、
ワンちゃんもネコちゃんも、
概ね1か月に1回以上行うほうが良いでしょう。

特に子犬のころは習慣付けのためにも、
歩きやすくしてあげるためにも、
2~3週間に1度は切ってあげましょう。

毎月〇日は爪切りの日!と決めて
定期的に実施
するのもオススメです。

タイミングを見た目で判断する場合、
足から爪がはみ出たら切り時です。

以下のようなときは爪切りのタイミングです。

  1. 床を歩いたとき、カチャカチャと爪が当たるような音がする
  2. 爪が長くて歩きにくそう
  3. カーペットに爪をひっかけている
  4. 折れた爪が床に落ちていた
  5. ネコちゃんの手を触った時、爪が痛い

私は①のフローリングを歩くときの音を目安にしています。
②以降になるとタイミングとしてはちょっと遅いぐらいですので、
やはり爪切りは定期的に、こまめに実施するのがオススメですよ。

爪切り、自分でやる?任せる?

皆さまはペットの爪切りを自分でやる派ですか?
それとも動物病院やサロンにお任せする派ですか?

それぞれのメリット、デメリットを考えてみましょう。

【自分でやる派】
<メリット>
長い目で見れば経済的
ペットの健康状態を観察できる
<デメリット>
道具に初期投資が必要
ペットに嫌がられる
失敗の可能性がある

【サロン、動物病院にお任せする派】
<メリット>
失敗しないので安心
道具を買わなくて良い
<デメリット>
連れて行くのが大変
長い目で見ればコストがかさむ

どうでしょう?
私は多頭飼いをしていることもあり、
自分でやる派ですが、
苦手な方はサロンや獣医さんにお任せするのも全然ありだと思います。

特に爪の黒いワンちゃんは
どこまでが爪か血管かわかりづらいため、
自分で切るとコツをつかむまで不安かもしれません。

しかしお任せ派の方も、いざというときは自分でもできるように
ある程度良い道具と知識は持っておくと便利ですよ。

切りづらい道具では、
飼い主さんは苦労しますし、
ペットにとっても時間がかかったり
失敗されると苦痛です。

「でも、良い道具は高いのでは?」と
お考えになる方もいらっしゃると思います。

ちょっとリアルなお話をしますと、
サロンでの爪切りが1頭1回500円としても、
年間では6000円、
15年間で90000円
です。
良い爪切りを買ったとしても、1年ぐらいで元が取れます。

特に爪切りに関していいますと、
あまり安物ではなく、
ある程度良い道具を1個持っておくと
ずっと使えると思います。

オススメの爪切り「suwada」

では、爪切りを自分で行う場合、
どんな道具が使いやすいのでしょう。

ペットの爪切りは、人間用ではなく、
ペット用の道具で行ったほうが簡単です。

ペット用の爪切りには、
「ギロチンタイプ」(名前が怖い💦)と
「ニッパータイプ」があります。

▲これがギロチンタイプです。穴に爪を入れてハンドルを握ると切れます。

ギロチンタイプは穴に爪を差し込み、ハンドルを握ると爪が切れるタイプ。
ニッパータイプはハサミのようにして爪を切るタイプです。

▲こちらはニッパータイプです。ハサミの要領で爪を切ります。

個人の感想ですが、
爪の太い、大きなワンちゃんはギロチンタイプのほうが切りやすく、
爪の細い小さなワンちゃんやネコちゃんはニッパータイプのほうが切りやすく感じています。

これは使う人、ペットの爪の硬さ、色にもよりますので、
まずは色々使ってみると良いかもしれませんね。

私のオススメは、
新潟燕三条のsuwada(諏訪田製作所)が作るペット用爪切りです。
使い始めたら他のものは使えないぐらいになりました。

老舗であるこの会社の爪切りは、1個1個職人さんの手作りで、
随所が使いやすく考えられています。

ニッパータイプなので、爪が見やすく、
血管を気にしながら少しずつ切ることができます。
刃先が丸くなっていて安心。
グリップにも可愛いカラーのゴムがしつらえられていて滑りません。

もちろん切れ味は抜群で、爪が「バチッ」ではなく、
「サクッ」と切れる感じです。

切れ味の悪い爪切りで爪を切ると断面がささくれ立ちますが、
これは断面がとってもキレイなので、
そのあとのやすり掛けがいらないほどです。
しかも、切れ味が悪くなってきたら研ぎなおしも可能です。
一生ものですよね。

最初、ちょっとお高いかなぁと思いましたが、
使い始めるとお値段以上の価値を感じます。
(すっかりsuwadaさんの広報みたいになってきました😊)

そんな商品ですので、
人気がありすぎて
メーカーのサイトでもしばしば売り切れになるようです。
しかし機会があればぜひ多くの皆さまに
この使い心地を知って欲しいなぁと思います。

体の中では爪はとても小さな部分ですが、
ワンちゃんネコちゃんの
大切な足をサポートする重要なパーツです。
ボディケアの一環として、
いつもベストの状態を保ってあげたいですね。