2024.12.04

【ブログ】冬にひそむ危険!犬のヒートショックを防ごう!

冬ですね。
最近ニュースでしばしば
「ヒートショック」の話題が取り上げられています。
ヒートショックとは、急激な温度変化によって
血圧が急激に変化することによって
様々な体へのダメージが引き起こされることです。
最悪の場合生命にも関わることも…。

この現象、人間だけではなく、
ワンちゃんにも発生するのです。
これからの季節、ワンちゃんに安全に過ごしてもらうため、
今日は「犬のヒートショック」の原因と対策について
考えてゆきましょう。

ヒートショックとは?発生の仕組みは?

ヒートショックとは、
急激な温度変化によって血圧が急激に変化することによって
様々な体へのダメージが引き起こされること
です。

例えば暖かい場所から寒い場所への移動、
寒い場所から暖かい場所への移動時に発生しやすいです。

人間の場合、発生しやすいのが
暖かいリビングから寒い脱衣所やお風呂場に移動したときや、
急に熱い湯船に入ったとき
です。

例えばお風呂に入るときのことを
順を追ってみてみましょう。

暖かいリビングで横になってテレビを見ていたお父さん。
そろそろお風呂に入ろうかと思って
むっくり起きて脱衣所に行きます。

リビングから出ると寒くなって、
血管が収縮し、血圧が上がります。
脱衣所で服を脱ぎますと、
もっと寒くなって、血圧はさらに上昇します。

でも、お風呂に入れば暖かくなるから!と
十分に暖まっていない浴室に入ると、
寒いので血圧がさらに上昇!
おぉ~寒い寒い!と急に熱い湯船に入ると
一気に血管が拡張し、血圧が急降下!

お風呂に入るだけでも、
血圧が乱高下する機会がいっぱいです。
結果、心臓や血管に多大な負担がかかって、
脳内出血や大動脈解離、心筋梗塞、脳梗塞など
様々な疾患が引き起こされるのが
「ヒートショック」です。

日本では交通事故で亡くなる方よりも、
ヒートショックで亡くなる方のほうが多いと言われるほど、
身近にひそむ危険です。

犬にも起きるヒートショック

人間だけではなく、
ワンちゃんにもヒートショックは発生します。

例えば以下のようなシチュエーションでの発生が多いです。
寒い季節、暖かい室内から、
お散歩のために屋外に出たとき。
・寒い屋外から急に暖かい室内に入ってきたとき。
・シャンプーをしてあげるために、
暖かい室内から寒いお風呂場に移動させたとき。

ワンちゃんはネコちゃんよりも、
概ね寒さに強いというイメージがありますが、
急激な温度変化は体にダメージを与えます。

ワンちゃんの場合、
ヒートショックが発生すると、
ショック症状が引き起こされます。
(ショック症状について詳しくは後述します)

私の友人の体験ですが、
冬、外気温がマイナスの時期に、
シニア犬を暖かい室内から
散歩をさせてあげようとお外に連れていったところ、
最初は喜んでいる様子だったのですが、
ほどなく震え始め、
急に全身の力が抜け、
腰が抜けたようにその場で倒れこんでしまったのです。
歯ぐきの色はまっ青に…。

急な出来事で驚きましたが、
これはヒートショックだ!とすぐ気がついたので、
抱いて家に連れ帰って毛布で体を包み、
マッサージをしながら、体を温めてゆきました。

その結果、ワンちゃんは元気を取り戻したので良かったのですが、
もしワンちゃんにもヒートショックが起きると知らなかったら
焦って誤った対応をしてしまったかもしれないと話していました。
皆さまも万が一に備えて、知っておいてくださいね。

どんな子に起きやすい?

人間の場合、
以下のような方にヒートショックの危険性が高いそうです。

【年齢、病歴】

・65歳以上
・高血圧、糖尿病、動脈硬化がある
・肥満、睡眠時無呼吸症候群、不整脈がある

【環境、行動】
・浴室に暖房設備がない
・一番風呂が好き
・熱い風呂が好き
・飲酒後にお風呂に入ることがある
・30分以上お湯に浸かっている

人間の場合は、自分の好みでやっている行動にも、
ヒートショックのリスクが伴うようですね。

ワンちゃんの場合は、
以下のような子がヒートショックのリスクが高いです。

  • シニア犬
  • 子犬
  • 病中病後
  • 心臓や循環器系などに持病がある
  • 肥満気味
  • 痩せすぎ

このような子を冬、お散歩に連れて行ったり、
お風呂に入れたりするときには十分な注意が必要です。


「ショック症状」を見逃さないで!

ワンちゃんの体内でヒートショックが起きると、
「ショック症状」が起こります。

ショックというと通常は精神的なダメージのことを指しますが、
医療用語では「血液循環がうまくいかない状態」を指します。

何らかの原因で血管系に異常が起こった結果、
酸素が体全体に行き渡らなくなった状態
です。

ショック症状には、以下のような種類があります。

  • 循環血液量減少性ショック…出血などで、循環する血液の量自体が減った場合
  • 心原性ショック…心臓機能が低下し血流が悪くなった場合
  • 閉塞性ショック…物理的に血流が阻害された場合
  • 血液分布異常性ショック…アナフィラキシーショックなど、何らかの原因で全身の血管が太くなりすぎた場合

ショック状態になると、血液が全身に行き渡らなくなる結果、
臓器に機能障害が起きたり、細胞に酸素や栄養が行き渡らなくなり、
以下のような症状が起きます。
中には命に関わる重篤な場合もあります。

  • 元気がなくなる
  • 動けなくなる
  • 突然嘔吐したり下痢をする
  • 失禁
  • ふらふらする
  • 脈拍や心拍が異常になる
  • 体温が異常になる(手足が冷たくなる)
  • 呼吸が異常になる
  • チアノーゼ(歯茎や粘膜などが白くなる)
  • 意識障害
  • 眼振(眼球の動きが上下または左右に震える)
  • 瞳孔が開く、または縮む

もし、ヒートショックが起きやすい状況下で、
これらの症状が出たらすぐ病院に連れてゆきましょう。
脱力している場合気道を確保し、
体温が低下している場合は
毛布などでくるんで保温してあげましょう。

先ほどの友人のワンちゃんの場合は、
保温したら元気を取り戻したため、
病院には連れていかなかったのですが、
保温する場合も急激な温度変化は禁物です。
心臓に負担がかかるからです。
毛布やタオルにくるんで全身の血行が良くなるように
さするようにマッサージをして徐々に温めてあげましょう。

犬のヒートショックを防ぐためにできること

ではどうすればワンちゃんのヒートショックを防ぐことができるのでしょう?

それには「急激な温度変化を避ける」ことと、
「普段から血行を良くする」の2本柱
で対策してゆきましょう!

①急激な温度変化を避ける

部屋の温度を上げすぎない

ヒートショックが起こりやすい温度差は
プラスマイナス10度前後とされています。
ワンちゃんにとって過ごしやすい快適な室温は
22度ぐらいと言われていますが、
そうなると冬の外気温と室内気温は差がありすぎます。

部屋を寒くするわけにはいきませんが、
良かれと思って暖かくしすぎても
急に外に出たときにワンちゃんの心臓に大きな負担がかかりますので、
適温を心がけるようにしましょう!

お散歩のときの工夫

冬はどうしても寒いので
お散歩のときに気温変化にさらされることは避けられません。
でも以下のような工夫で刺激を和らげることは可能です。

  • 暖かいお洋服や靴をはかせる
  • お出かけ前に室温より少し気温の低い場所(廊下など)で体を慣らす
  • 出かける前に体をさすってマッサージし、体温を上げる
  • 帰っても急に暖かすぎる場所には入れず、ワンクッションおいて部屋に入れる

シャンプーのときの工夫

  • お風呂場を十分に温めておく
  • 脱衣所に暖房を置いて温度差を少なくする
  • 少しずつお湯をかけて体への刺激を減らす
  • お湯の温度は控えめに
  • シャンプーをサロンに依頼する

②代謝を上げ、血行を良くする


普段から代謝をアップし、
丈夫で血行の良い体を作りましょう!

お食事の工夫

  • ウェットフードを与える場合、ぬるく温めてから与えましょう
  • 普段ドライフードしか与えていない方でも、冬はあったかメニューを与えてあげると喜びますよ!

ヘルシーアニマルズの
あったかフードでは
「北海道鹿肉リゾット」が一番人気です!

手作りごはんを作れないときでも
フリーズドライで簡単に作れますよ。
こちらを人肌程度に冷まして与えてあげると
体の中から温まります♪

代謝アップのペットサプリを活用する

代謝をアップし、
いつでも温かい体を作りましょう。
代謝アップにオススメは
「植物酵素サプリ(液体)」です。

前回のブログでもお伝えしましたが、
酵素サプリは、
野菜や果物の栄養素を
発酵期間に酵素が長い時間をかけて分解、
吸収しやすい形にしてくれた産生物ですので、
体力が弱っている子でも吸収しやすく、
素早く栄養やエネルギーに変えることができます。

人間も飲むことができる製品ですので、
私も「今日はちょっと疲れた…」というとき、
おちょこで軽く1杯だけ
(とても栄養があり、
それなりにカロリーもありますのでこれで十分です!)
寝る前に飲むと、
不思議と翌朝すっきりしています。
市販のエナジードリンクはカフェインや糖類が含まれているものが多いですが、
こちらは野菜や果物を酵素の力で加工した
カフェインや糖類を一切添加していない
「天然のエナジードリンク」です。

光エステやペット鍼灸を活用する

近赤外光が体の中から温めてくれる
「光エステ」や
東洋医学の考えに基づく「ペット鍼灸」を定期的に受けることで、
血行の良い、代謝の良い体づくりに役立ちます。

特に、心臓や腎臓に持病があって、
投薬治療にリスクがある子には、
ペット鍼灸がおすすめです。
ツボに刺激を与え、
気の流れを整えることで、
自然治癒力を高めていくのが鍼灸治療です。
定期的に継続していくことは、
「未病」を防ぐことにも効果的ですよ。